賃貸物件を貸し出すにあたって、依頼する会社の目途をたてた後、各会社の管理プラン等の説明を受ける方が多いと思います。
会社によりますが、いくつもの管理プランがあったりするので、自分にとってはどのプランがいいのか迷う方もいるかもしれません。
今回は、そんな方に向けた一般的な管理プランの説明を書いていきます。
是非とも参考にして頂けると幸いです。
管理プランとは?
管理プランとは、ざっくりいうと賃貸物件の管理中(入居中)における業務内容のプランを指します。
不動産屋によってプランは様々で、ランニングコストがかかる代わりに色々な業務を行ってくれたり、コストがかからない代わりに貸主さん自身で色々やらなくてはいけなかったり、という具合です。
一般的な例を4つ挙げていきます。
自主管理型
自主管理とは、オーナーさん自身で物件・部屋の管理を行うことをいいます。
主なメリットとデメリットは次の通りです。
メリット
- 基本的にランニングコストがかからない場合が多い
- 借主さんと直接やり取りを行うので、最短の対応が可能
- 「大家さん」感が出る
デメリット
- 基本的に全て自分で管理を行わなくてはならない
- 借主さんから、いつ連絡がくるか分からない
- 借主さんとトラブルがあっても自分で解決をしなくてはならない
ランニングコストがかからない代わりに、自らの手間がかかる選択になります。
オーナー業に慣れている方ならいいかもしれませんが、一番初めに自主管理型プランを選択することは、あまりオススメできません、、
私の経験的にも、最初から自主管理を選ぶ方の割合は10人に1人位だと思います。
代理型
代理型とは、不動産屋や管理専門会社がオーナーさんの代理となって諸々のやり取りを行うことをいいます。
主なメリットやデメリットは次の通りです。
メリット
- 借主さんからの連絡窓口は基本的に不動産屋が行ってくれる
- 家賃の引き落としや送金も行ってくれたりする
- 借主さんからの簡単な問い合わせは不動産屋で解決してくれたりする
デメリット
- 毎月の管理手数料(3~6%)がかかる
- 裁判や訴訟などの万が一があった時、当事者はあくまでオーナーさん
自主管理とは異なり、毎月数%の管理手数料を支払う代わりに諸々の業務も任せられる、というプランになります。
貸し出しが初めての方や、海外転勤で遠くに行かれる方などにオススメです。
転貸型
転貸型は、オーナーさんから不動産屋もしくは管理専門会社が一旦物件を借り受け、不動産屋か管理専門会社が貸主となって物件を貸し出す、というプランを指します。
少し紛らわしいですが、要はオーナーさん→【不動産屋→借主さん】という貸し出しの流れになり、【】内の賃貸借契約を行う、というものです。
ちなみに、後に出てくるサブリースとは全くの別物です。
メリット
- 裁判や訴訟等の対応も貸主である不動産屋が行う
- オーナーさんが海外にいても、貸主は国内の法人となる不動産屋である
(↑非居住者の源泉徴収対策です。また別の機会にご説明できればと)
デメリット
- 代理型に比べ、管理手数料が高くなる場合が多い
- 依頼にあたっての手続きが若干面倒な場合もある
専門的なお話は省きますが、代理型+α=転貸型というざっくりなイメージでもいいと思います。
手数料が代理型とあまり変わらないようであれば、転貸型を選んでもいいかもしれません。
(差額の数%は掛け捨て保険のようなもの、と思って頂ければ)
サブリース型
サブリースはオーナーさんから不動産屋(もしくは管理専門会社等)が物件を借り上げ、不動産屋から借主さんに貸し出しを行うことをいいます。
ざっくりいうと、家賃保証がある又貸し、といった具合です。
主なメリットやデメリットは次の通りです。
メリット
- 空室中も家賃が保証される
- オーナーさんが海外にいても、貸主は国内の法人となる不動産屋である
- 対応なども不動産屋任せにできる
デメリット
- 毎月の管理手数料は10~15%程度が相場
- 貸し出し当初は免責期間となり、1~2か月は保証されないケースもある
- 古い物件は受託できない等、独自の規定がある
- サブリース契約の内容によって、5年間や10年間は解約できなかったりする
サブリースは空室期間中の賃料保証もあって安心できる反面、運営自体も不動産屋任せになるので注意が必要です。
一棟物件や複数戸の管理を一括で依頼する場合は有効かもしれませんが、それなりの手数料もかかってきます。
個人的には、10~15%の手数料を支払うのであれば、相場の5~10%賃料を安くして募集を行い、早期成約を目指した方が得なケースもあるとは思っています。
まとめ
- ノーコストは自主管理一択
- 代理型や転貸型は比較的一般的かも
- サブリースはよく考えてからの方がいいかも
不動産屋によって、管理プランの呼び名は様々ですが、中身自体は同じような内容になっていると思います。
不動産屋からしてみると、手数料が高いプランを選んで頂けるといいかもしれません。
プランに迷った時は、不動産屋に「どのプランがオススメですか?」と聞いてみて、手数料ありきではなくオーナーさんの為を思った提案が出てくれば、本当に良い担当者かもしれません。
それでは。
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